【感想/発達障害】『大人のアスペルガーを知る本』当事者だけではなく周りの人にも読んで欲しい一冊

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子どもの頃は優秀だったのに、社会に出ると息苦しさを感じてしまう。そんな人は意外と少なくありません。

その息苦しさをなんとかしようと、努力をするんですが、その努力がかえって自分の首を絞めてしまう。それに加え、周りからは「努力が足りない」「何をしてもダメなやつだ」「何度も同じ間違いをする」などとマイナスなレッテルを貼られてしまう。これって結構辛いことです。まぁ僕自信も会社員時代、そんな経験がつもりに積もって体を壊したわけですが。

でも、そのできない原因が努力云々ではなく、発達障害だったとしたら…?

たしかに、発達障害というレッテルを貼られるのも辛いかもしれません。ただ、原因が分かることで、開ける道もあるということを知って欲しいです。そして、その問題は本人だけが解決することではなく、周りの人も一緒に協力する必要があると思います。

ぜひ、この『大人のアスペルガーを知る本』を通して、社会で感じる生き辛さを少しでも解消していただけたらと思います。

本の内容について

まず、この本の内容について簡単にまとめておこうと思います。

小さい頃は優秀だったけど、社会に出てからは…。という人は少なくありません。(まぁ多くもないと思いますが)

そして、本人は社会に出てからも、努力はしてるし、日々それなりに頑張っている。それにも関わらず上手くいかない…。上司からは叱られる毎日。周りからは「怠けている」なんて言われる。

もしかしたら、上手くいかない原因はアスペルガー症候群かもしれません。

この『大人のアスペルガーを知る本』では、そのアスペルガー症候群について、原因や特徴、周りから受ける誤解、長所や短所、医療的な処置、周りからのサポートと幅広く書かれています。

実体験や一つの症状について深堀した深い内容ではなく、あくまでアスペルガー症候群について知ってもらうために、広く浅く書かれている印象です。はじめてアスペルガー症候群について知るにはもってこいの内容だと思います。

感想

これまで読んだ発達障害関係の本の中では、一番読みやすかったです。イラストがあることでわかりやすくなっていることはもちろんですが、それ以上に平坦な言葉で書かれている点が非常に良かったです。

発達障害について説明しようとすると、どうしても慣れない言葉を使わないと説明が難しいのが現状なんですが、そんなことはほとんどなく、知識なんて一切なくても読めるのは、一読者としてはありがたかったです。

では、少し読みながら考えたことについて、書いてみようと思います。

当事者に近しい立場として思うこと

僕自身はADHD(注意欠陥多動性障害)と診断されていて、アスペルガー症候群の人たちと近しい立場にあります。まぁ人によってはADHDとアスペルガー症候群の症状を併せ持ってる人もいるので、近所というよりも親戚みたいなイメージの方が近いかもしれません。

そんな親戚的な立場から思うのは、努力してるからこそ、周りからのキツい評価は結構辛いってことです。もちろん、発達障害といっても何もできないわけではありません。ただ、苦手な部分と得意な部分の差が激しいんです。

例えば、僕の場合だと、口頭で指示されることをメモするのが苦手で、先輩から「ちゃんと話聞いてるの?」「メモとってなくて大丈夫なの?」とよく注意されました。僕は何かを同時にすることが特に苦手で、それが五感を同時に使う事だと顕著になるんですよね。一方で、処理能力とかは異常に早かったりします。誰かと一緒に作業していても、僕だけ異常に早く終ったりすることもよくあります。

できることだけを永遠とやれる仕事や環境であれば、発達障害ってそんなに障害にはならないんですよね。むしろ、能力を発揮し過ぎて、重宝される存在にもなります。でも、実際そんな人は稀で、多くの人は得意なこともやるけど、苦手なこともやってるって感じです。

そして、苦手な部分ばかりを見られてしまうが故に、辛い思いをしてしまうということです。

日本人には、どうしても良い部分を見ようとせず、苦手な部分を失くそうとする人が多いです。そのため、何か得意なことがあっても、それが見過ごされ、苦手な部分に目を向けられると、発達障害を持つ身としては辛いものがあります。まぁ障害の有無にかかわらずそうだと思いますが。

苦手な部分ばかりに目がいく人が多いからではないですが、一人でも多くの人にアスペルガー症候群をはじめ発達障害について知ってもらって、一緒にその悩みについて考えてもらうことで、働きやすい人が増えればいいなーと思います。

発達障害は認め、受け入れてからがスタート

この本だけではないですが、発達障害関係の本を読んでいて思うのは、発達障害を活かすためには、自分が発達障害であることを認め、受け入れる必要があるということです。

どうしても『障害』と名がつくので、診断されても受け入れられない人が多いと言います。まぁ誰しも障害なんて持ってないと思っているでしょうし、それがまさか自分だなんて思いもしませんからね。

でも、事実として発達障害を認めない限り、受け入れない限り、そこからは何も進展しないものまた事実なんですよね。逆に、認めてしまえば、受け入れてしまえば、いくらでも改善の方法はあるということです。もちろん、完治はしません。将来的には完治もできるのかもしれませんが、現時点ではできません。でも、改善はできます。

検査を通して、自分の得意苦手を知ることからはじまり、苦手な部分について、どうやって改善していくのか?は人それぞれです。人に頼るも良し、薬に頼るも良し、できる範囲で取り組むも良し、いっそやらないも良しです。ただ、そのためには自分が発達障害であることを認めないといけないんですよね。

事実として発達障害であることを認めること、受け入れることは辛いことかもしれません。でも、その事実を受け入れる辛さと、現状に感じる生き辛さのどっちが辛いかを天秤にかければ、後者の方が辛いことは明白だと思います。

少しでも目の前の辛さを改善するためには、障害を認め、受け入れることは必要なことかと思います。

こんな人に読んで欲しい

多くの発達障害関係の本は、主に当事者に向けて書かれていることが多いです。特に大人の発達障害は。(子どもの発達障害の場合は、保護者向けがメインですが)なので、当事者の周りの人にはわかりにくい書かれ方をしていることって結構多いんですよね。まぁわからなくはないですけど「ふーん」で終ることも多々あります。

その点では、この『大人のアスペルガーを知る本』は、周りの人が読んでもわかりやすい内容だと思います。なので、ぜひ辛い思いをしている当事者だけではなく、その周りにいる家族や恋人、同僚、上司、友だちにも読んで欲しいなーと思います。

さいごに

『大人のアスペルガーを知る本』について、感想を書いてきましたー。まぁ感想よりも、思いを書いた感じになってしまったんですが(笑)知ってることも多かったですが、それでも学びの多い内容でした。

何も知らずに苦しむって結構辛いと思います。原因がわかるってそれだけで前進ですし、受け入れればもっと前進します。もしかしたら、より自分に適した職に出会えるかもしれませんし。

障害って聞くと身構えるかもしれませんが、まぁ死ぬわけじゃないんですし、前を向いて一歩ずつ進めばいいんじゃないですかね?って思ってます。というよりも、そう思えるようになりました。

ぜひ、辛いことを自分だけで抱え込まず、誰かと共有したり、相談するようにしてください。それではまた。

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