小学一年生の彼が繰り上がり足し算ができるようになるまでに、教える立場として気を付けたことと伝えたこと

僕がその少年のお母さんから「算数を教えて欲しい」といわれてから、すでに三ヶ月が過ぎようとしています。

当初、彼の算数のできなさには衝撃を受けたことを今でも忘れません。正直、小学一年生だから少々できないくら誰にでもあるだろうと鷹をくくっていたんですが、思った以上にできなくて度肝を抜かれました。どのくらいできないかと言うと、指を使って計算してもなぜか間違っていたり、「1+7=」などの簡単な計算でもかなりの時間を要した末に間違えるという感じでした。

そんな彼がもっとも苦手だったのが「繰り上がり足し算」でした。算数それ自体が苦手で、一桁同士の足し算や引き算ですら嫌がっているのにも関わらず、繰り上がり足し算なんてできるわけもなく、彼はかなり苦戦し、算数を嫌いになりかけていました。

そんな彼もなんとか他の子に遅れを取らないほどに算数ができるようになりました。今回は、小学一年生の彼が「繰り上がり足し算」の苦手を克服するまでに、教える立場として気を付けたことと、彼に伝えたことについて書いてみようと思います。

そもそも「繰り上がり足し算」とは?

こんな言葉の定義的なことはどうでもいいですが、一応参考までに書いておくと、

5 + 8 = 13

のように、桁が一つ繰り上がる足し算を「繰り上がり足し算」といい、逆に、

13 – 5 = 8

のような計算を、桁が繰り下がる計算なので「繰り下がり引き算」というようです。

まぁ小学一年生に向かって「繰り上がり足し算はね…」と説明しても、「繰り上がり足し算って何?」といわれそうなので、そんな難しい言葉は使わないようにしましょう(笑)

彼が繰り上がり足し算が苦手だった理由は?

普通の計算も苦手な彼にとって繰り上がり足し算が苦手なことは百も承知なんですが、彼にとって「繰り上がり足し算」の何がそれほど難しかったのか?というと、原因は学校の教科書にありました。

算数が得意だったり、ある程度経験を積んだ状態だと、繰り上がりだろうと、繰り下がりだろうと「こうやって計算すればできる」という理論的なことを抜きに感覚的に計算することができます。ただ、何も知らない、わからない小学一年生の彼には、感覚以前に理論なんてちんぷんかんぷんなんです。

学校ではこんな風に繰り上がり足し算を教えられます。

5 + 8 = 3 + 2 + 8 = 3 + 10 = 13

という感じです。ようするに、一度10を作ってから、余った数と10を足して計算するということです。

なんでこんな複雑な教え方をするんだろう???と思うんですが、これで理解している子もいるそうなので、これがダメな訳ではないですよね…。まぁ理解できていない彼のような子もいるので、一概に正しいともいえませんが…。

で、彼はこの計算の仕方の何が理解できないかというと、

  • 何で数字を分解する必要があるのか?
  • 分解した数字(上記でいえば2や3)はどこから出てきたのか?
  • なぜわざわざ10を作る必要があるのか?

という感じです。まぁわからなくもないです。彼からしたら、教科書に書かれていることが理解できない、意味がわからないんですよね。一応ある程度繰り上がり足し算ができるようになってからも何度か説明を試みたんですが、この計算方法については未だに意味がわからないみたいです(笑)

小学一年生に繰り上がり足し算を教える上で気を付けたこと

では、ここからは小学一年生の彼に繰り上がり足し算を教える上で気を付けたこと、伝えたことを書いていこうと思います。まぁここから書くことは、算数や繰り上がり足し算に限らず、何を教えるにも当てはまるのかなーと思います。

(わかっている)自分の感覚では教えない

数字や計算などのこれまでの経験は、大人の僕と小学一年生の彼では大きな差があります。つまり、感覚が違うってことです。

僕たちにとっては何気ない計算も、小学一年生の彼にとっては難しく、理解ができないことなんですよね。「5 + 8 の答えは?答えが13になるのわかる?」と頭ごなしに教えても、彼にとってはちんぷんかんぷんなんです。

なので、彼がどこでつまづいているのか?何が理解できないのか?どうすれば彼自身で答えを導き出せるのか?を彼を観察して考えないといけないんですよね。で、彼がわからない点や何が理解できてて、何ができるのかがわかれば、ようやく彼の視点に立って、彼の感覚と近い感覚で教えることができるようになるんだと思います。

間違っていてもとりあえず何も言わない

僕にとって一番恐れていたのは、彼が「もう算数なんて嫌いだ!」「こんなことできなくてもいいや!」と投げ出されることでした。なので、目の前で算数の問題を解いているのを見ているだけで、間違うごとに注意することだけはやめようと当初から考えていました。

で、ある程度解き終わって、間違えている部分があれば、「ここはどうやって解いたの?もう一回やってみてくれない?」とやんわり聞くようにしました。あえて、「間違ってるからもう一回!」とはいわずに。

まぁ彼自身そういわれて「僕ってできていないや…」と思ったかもしれません。でも、そうやってやんわりとほのめかすようにいったからなのか、本当にわからないときは「わからない」といってくれますし、もう一度やってくれるときもありました。

間違いは誰にだってありますよね?それは大人も子どもも同じです。なので、できるだけ間違ったことだけを指摘するのではなくて、間違えてるなら何で間違えているのか?何がわからなかったのか?を彼自身にわかってもらうようにすることが大切なんじゃないかと思います。それを明確にしてあげることが教える立場しては必要なんだと思いました。

できている点は具体的に褒める

褒められて嫌な気持ちになる人はいないと思います。もちろん、それは彼とて同じことでした。でも、彼の場合は、僕と同じで褒められると付け上がるクセがあったので(笑)、ただ褒めるのではなくて、何がどうよくなったのか?を明確にして褒めるようにしました。

小学一年生の彼の場合だと、

  • 計算速度が上がった
  • 指を使って計算することができるようになった
  • 間違えることが少なくなった

という感じでした。前回よりも少しでもよくなっているのであれば、その点を褒める。できる限り具体的に褒めることを意識しました。

また、もしできなくなったり、以前よりも苦手になったこともありました。そのときは「なんでできなくなったのか?」「何がわからなくなったのか?」と聞くようにも心がけました。怒っても何も変わりませんし、まだまだ伸び白しかない小学生ですから、褒めて伸ばすに限ると思います。

小学一年生に繰り上がり足し算を教えるときに伝えたこと

伝えたことは二つだけです。

  • 繰り上がり足し算がわからなければ、とりあえず数えてみよう
  • 自分がわかる方法なら、学校や塾で教えてもらうことと違ってもいい

ということです。

小学一年生の算数って大きい数字でも20くらいです。なので、変な言い方ですが、計算がわからなくなったら、点でも丸でも書いて、「1,2,3…」と数えたらいいと思うんです。大人になってもそれをやっているとちょっとかっこ悪く見えますが、間違うよりはいいと思いますし、それで正解して自信がつけばいいんじゃないかと思うんですよね。

また、集団行動をしていると、自分だけが違うやり方をやっていると少々不安になります。でも、もし他の子のやり方が理解できない、自分には合ってないのなら、そのやり方でやるべきだとは思いません。であれば、自分がわかるやり方で、方法でやる方がいいんじゃないかって。

誰かのために勉強するんじゃないんですし、まずは自分がわかることが大前提だと思うんですよ。そのあとのことはその後考えればいいと思います。

さいごに

小学一年生の彼もこの春には小学二年生になります。なんとか二年生までにある程度計算ができるようになってよかったなーと思うとともに、算数が嫌いにならなくてよかったなーとホッとしております(笑)

これは余談ですが、これまで怒られたりはしないまでも、算数で褒められることがなかった彼が、僕のところにきてから学校で褒められるようになったと聞いて、凄くうれしかったです。彼自身、最近はそれほど算数に苦手意識もないみたいですし(まぁちょくちょく間違えますがw)、愚痴も言ってますが、学校にも行ってるみたいなので、教える身としてはうれしい限りです。

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