「おまえは相手の気持ちがわかってない」って言われたことないですか?この言葉って意外と傷つきますよね。
たしかに、相手の気持ちを考えずに、発言してたり、行動しているのはダメなことかもしれないですけど、「おまえは相手の気持ちがわかってない」って一言だって相手の気持ちをわかっていない発言だと思うんですよ。
「相手の気持ちがわからない」ってそんなにダメなんでしょうか?
僕は「おまえは相手の気持ちがわかってない」と言われることが嫌いです。なので、「おまえは相手の気持ちがわかってない」って言ってくる人に、あなたこそが「おまえは相手の気持ちがわかってない」ということを言いたい。
こんなこと書いています
相手の気持ちがわかるってどういうこと?
そもそも「相手の気持ちがわかる」という状態が僕にはわかりません。というのも、心が通った相手だろうが、親であろうが、夫婦であろうが相手の気持ちを100%理解している人っていませんよね。
では「おまえは相手の気持ちをわかってない」なんて言う人が言ってること「相手の気持ちがわかる」というのはどういうことか?というと、おそらくこういうことです。
- 相手の言っていることを理解しろ
- 相手の立場に立て
- 相手が言って欲しくないことを言うな
- 相手の癪(しゃく)に障るようなことを言わない、しない
これってみんなでききますか?そりゃこれが完璧にできるなら「相手の気持ちわかれよ!」って言いたくなる気持ちもわかります。
けど、本当に相手の気持ちをわかってるなら「おまえは相手の気持ちがわかってない」なんて口が裂けても言わないですよね。だって、相手はおまえは相手の気持ちがわかってない」なんて、相手は言われたくないことがわかってるはずですから。
相手の気持ちがわからないのには理由がある
相手の気持ちがわからないことにはちゃんと理由があるんですよ。
それは「人それぞれバックグラウンドが異なるから」です。
当たり前ですよね。だから、親子であっても、夫婦であっても、親友とか幼なじみでも相手のことがわからないときがあるんです。だって、みんなバックグラウンドが違うわけですから。
なので、もちろんのことですが、得体も知れない取引先の人や、電話越しの人、初対面の人の気持ちなんてわかるわけがないんです。
同じタイミングで生まれても、同じ人に育てられても、同じ環境で育っても、人それぞれ感じることはまったく違うんです。感じることが違うから経験の蓄積のされ方も違うんですよ。なので、同じバックグラウンドを持つ人なんてこの世にはいません。いるのは同じ“ような”バックグラウンドを持つ人だけです。
同じ“ような”バックグラウンドでも、相手の気持ちは完璧にはわかりませんよね?留年したもの同士でも思ってることは違いますし、試合に負けたもの同士でもそれは同じです。ただ、まったくバックグラウンドが違う人と異なるのは、気持ちが理解しやすいってことです。共感しやすいってこと。ただ、それだけなんです。
だから、相手の立場に立って考えても、結局自分のバックグラウンドで考えちゃうので、相手のことなんて理解できるわけがありません。
そもそも自分の気持ちすらもよくわからない
相手の気持ちがわからないことはわかったと思います。では、自分の気持ちはどうですか?わかってますか?
僕にはわかりません。まったくではないですが、相手の気持ち以上にわからないときがあるくらいです。ついカッとなったとき、なんでかわからないけど涙がこぼれ落ちるとき、なぜか楽しいとき、自分がなんでそういった感情なのかなんてわかりません。
悲しいとか楽しいならまだ周りに迷惑をかけることが少ないのでいいんですけど、ついカッとなるときはかなり厄介ですよね。なんか気に食わないとか、なんか癪に障るって理解しにくい気持ちなんです。
カッとするとかイラッとするって感情がない人は、おそらくですがその気持ち抑えまくって抑え過ぎて感情が表にでなくなったんですよ。「怒っちゃダメ、怒っちゃダメ」って言い聞かせて自分を押さえ込んだ結果でしょう。それこそ自分の感情を理解できてない確たる証拠ですよね。
こうやって考えてみると、人は相手の気持ち、ましてや自分の気持ちすら理解できないんです。理解しようとすることは大切ですけど、理解なんてできなくて当たり前なんですよ。
相手の気持ちがわからないことは病気ではない
「相手の気持ちがわからない」と検索するとアスペルガー症候群という病気が出てきます。
[blogcard url=”https://tou-tou-tou.com/archives/2265″]けど、相手の気持ちがわからないなんて人間として当然なんですよ。病院の先生がわかるのは、相手の気持ちではなくて病気ですし、先生がわかるのは生徒の気持ちではなくて、生徒の成績の優劣です。こうやって考えれば誰しも相手の気持ちなんてわからないんですよ。
それを自分のことをわかってくれないからって「こいつは病気だ」なんていうのはおかしな話です。「お前は人の気持ちがわからないから、アスペルガー症候群だ!」なんて言ってる人こそ、人の気持ちをちゃんと考えたらどうでしょうか。
なんでもかんでも自分と違う、平均から逸脱した人のことを病気という名目で裁くのは良くないです。
わからないからこそできる3つのこと
「相手の気持ちがわからない」のは当たり前だとしても、だからといって相手を適当に扱っていい訳ではないですよね?自分を少しでも理解してもらうためには、やっぱり相手のことを理解しようとしないといけないんです。そのために僕が日頃から意識していることをご紹介します。
自分のことを相手がわかってくれなくても怒らない
慣れ親しんだ相手だろうが、親だろうが、初対面の人だろうが、「自分のことをわかってない」なんて思うことはよくあることです。「ぼくは、こうしたかったのに…」なんて日常茶飯事。
そんなときに嫌な顔をしたり、ついカッとなってキレてしまったりしないことが大切です。相手も人間です。たまにはミスくらいしますよ。言われた側だってたまにはやらかしてしまうんですから。そこは誠実に振る舞いましょう。
こちらが誠実に振る舞っていると、相手もわかってくれようとしてくれます。これで少し相手のことを理解するきっかけを得たわけです。結果オーライです。
相手の気持ちがわからないなら聞けば良いんです
意外とできないのが「聞く」ってことです。聞くことは大事です。検索しても出てきませんからw 「○○さんの今の気持ち」なんて検索して解答が出てくるなら、どれほど生きやすい世の中なのか…。
もちろん「あなたの気持ちを教えてください!」って直球で聞ければいいですが、明らかに話が脱線する恐れがあるので「どう思う?」とかくらいで良いんですよ。相手に身を任せるって感じです。
相手にどうして欲しいとか、どう思ってるなんて聞くの難しいですけど、案外聞いてみるとあっさり教えてくれますよ。
人って誰でもそうとは限りませんが、教えを乞う人を雑には扱いませんよ。こちらから理解しようって気持ちをしっかりと伝えれば、相手もそれなりの対応をしてくれます。
先入観を捨てる
いくら断捨離をしようが、ゴミを捨てようが、人間が捨てられないものの一つが「先入観」です。
だから、相手の気持ちをわかった振りなんてしちゃうんですよ。だったらもう「相手の気持ちなんてわからない」って割り切った方がいいですよ。その方が気持ちも楽です。
先入観を捨ててわかることは、「こういう人もいるんだぁ」とか「こういうこと言う人もいるだぁ」って新鮮な感じで、人と接することができるようになったってことです。
なんでもかんでもわかったつもりでいるから、カッとしますし、イラっとするんです。わからないものはわからないんです。先入観なんて捨てちゃって、ぼぉーっと相手と接するのも良いものですよ。
さいごに
相手の気持ちなんてわかんなくていいんですよ。ただ、わかろうって気持ちは捨てちゃいけない。
それを捨てちゃったら、殺人も犯罪も、いじめもすべて容認されますよね。わからなくてもいいんです。わかろうって気持ちが大切なんです。
まぁそんなにすぐに相手の気持ちなんてわかっても人間関係苦しいだけですよ。わからないからこそ良いってこともあるはずですしねぇ。
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